まなぶ 九十九里・外房エリア
正榮山 妙海寺

正榮山・妙海寺(しょうえいざん・みょうかいじ)は室町時代初期 延文4年(1359)に日蓮宗の本山 茂原藻原寺 第五世 日海上人が、勝浦の出水に開創されたお寺です。
江戸時代 明暦2年(1656)に領主植村土佐守が浄土宗のお寺香花院創設に際し建築の都合上、移転を余議なくされ慧妙院日心上人の(植村玄藩の父)甚労により新官に移転し現在にいたります。

より良く生きるを叶えるお寺、正榮山・妙海寺(しょうえいざん・みょうかいじ)は「頼りになる」「心と体と調える」「良いつながりをえる」 を心がけ、より「良く生きることを叶える」お寺を目指しています。

「菩薩づくりでまちづくり」を掲げ、自らの幸せと他者の幸せを重ねて生きていくという菩薩の生き方を伝道し地域振興に力を入れ、街の文化祭の場などに寺を開放。映画会やランチ会など、地域の人たちに交流の機会を提供、都会の人に「瞑想」「マインドフルネス」などを根本とした、「最高の休み方」を体験してもらう「テンプルステイ」など開催しています。

現在、「寺」「仏教」という、よりよく生きるために必要な「体験コンテンツ」を楽しくわかりやすい形にブラッシュアップするとともに、「民泊」を運営していくことで、お寺と地域がともに気になっていくことにチャレンジ。

また、地域のハブとなり、地域の人々が支えあうことのできるより良いコミュニティーを作っていきたいと考えており、職種や地位などにかかわらず人と人が安心して出会える場所「サードプレイス」であり、小さくても強いコミュニティーの在り方を模索中です。

かつてお寺は、地域の中で長い歴史と信頼を持っておりました。ですが、今その信頼は風前の灯火です。

お寺が持つ可能性は無限大です。今こそ、お寺があるべき姿にもどることで日本の未来を変えていけると信じております。地域や人々に必要なお寺づくりにご興味ある方はお声がけください。 (妙海寺公式HPより)

勝浦市の小さな漁港の街にある妙海寺

妙海寺は、勝浦にある小さな漁港の街にあるお寺で地形をうまく活用し、太平洋を望む岬の上に建築されています。岬の壁面に並ぶ墓地を抜けるように墓参りの散歩道が設置されています。岬の頂上に向かって散歩道を進むと太平洋を一望する事ができる展望デッキがあるのですがここには休憩しながら勝浦の海を眺められるようにベンチが設置されています。

現在のご住職・佐々木教道さんは、お寺での仕事はもちろん、勝浦市における移住支援窓口としても活躍されており、地域経済の活性化の為にも様々な活動に参加しています。移住支援では、千葉県が都内で開催した移住フェアにも市の代表として参加され、その際に相談を受けた方々の中から少なくない数の方々が勝浦に移り住み、新生活を始めています。

また、全国の宗派を超えた僧侶の仲間たちと「寺子屋ブッダ」という活動も立ち上げ、「お寺をもっと、身近で、楽しくて、温かい場所に」をテーマに町づくり拠点として様々な活動にお寺を解放したりもしています。さらに、毎朝7時からのオンライン講義「ヘルシーテンプル・コミュニティ」なども開催。僕たち一般人が考えるお寺のイメージを覆す様々な活動に取り組まれています。

長い歴史を持つ「仏教」には人が生きる上で出会う様々な悩み、困難に対する考え方がすでに用意されているのです。しかし、僕たち一般人からはお寺とか宗教といものはとっつきにくいと感じるもの、現代社会にフィットしない考え方のように感じられることも少なくないため、お寺と現代社会は疎遠になりがちです。

佐々木さんは、お寺という場所をコミュニティのハブとして地域の人たちに解放し、ご自身が気取らずに街に入っていく事で「経済」を肌で知り「ビジネス」を理解しているお坊さんだと感じます。現代社会を把握している佐々木さんの言葉だからこそ、悩みを持った現代人の心に染み入り、自然に寄り添ってくれていると感じられます。

お寺が宿泊施設を運営!?

妙海寺の活動で最も関心したのは檀家さんのご実家を活用した宿泊施設の運営。檀家さんのお子さんが勝浦を離れてしまっていても「法事や盆などには戻ってきたい」という要望があるそうです。そこで、ご実家をお寺で管理し、宿泊施設として貸出すことで維持管理を行いつつ固定資産税などの支払いに充てるというのです。お子さんが戻られるときは宿泊予約を入れないで優先的に利用して頂くことで「帰ってくる場所」を確保し、「実家が痛まない」という両方を実現させたのです。佐々木さんの卓越したセンスだからなし得た解決策だと感じます。

瞑想とマインドフルネス

欧米の経営者が経営や組織作りに取り入れ、サッカー選手が「自分を整える」ために活用していることで広く認識されるようになった「マインドフルネス(=瞑想)」。妙海寺でも各種の瞑想やマインドフルネスを体験するプログラムが用意されています。

僕が体験した「食に対して有難さを感じることができる瞑想」では、「干しぶどう」1粒を食べるのに10分を使いました。まず、干しぶどうをつぶさに観察し、特徴を覚え、感じました。次に香りを味わい、舌の上で転がします。そうして五感全体で干しぶどうを感じた頃にカラカラだった干しぶどうが、唾液を吸って果実分が少しずつ戻っていくさまを感じながら、何百回もかけて咀嚼(そしゃく)します。

そうして、干しぶどうに全神経を注ぎつつ、自分と他の参加者の咀嚼音だけが響くお堂で自分と向き合っていくことで食に対する感謝の気持ちが生まれてくるというものでした。

私たちの生活は日々忙しく、一つの事に集中して気を向けたり感謝したりすることが少なくなっていたりします。生を大切にするのであれば「食」を提供してくれた「命」に対しても感謝し、気持ちを向けなくては失礼にあたります。毎回当たり前のように食事している中にもそうした気付きがある事を感じさせてくれる瞑想でした。

そのほか、「呼吸の瞑想」では、自分が一番フラットな状態に戻るための練習を、「死の瞑想」では自分が無になる瞬間やその後の自分のまわりにいる人たちの様子などを体験させてくれます。一つ一つの瞑想、参加者やメニューによって気付きも違う事でしょう。妙海寺ではそうした各種の瞑想をメニューとして揃えています。(ちばごと編集部・記者 やまけん)

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